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【ともだち】



『・・・それは宝石みたいだった。

「こいつが君を、
リラまで連れて行ってくれるだろう。」

とシロクマは言って、
そのかたつむりを僕の手の中に置いた。

「・・・ありがとう。」

僕がようやく言えたのは、
        その一言だけだった。』

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ペルセンケイムに関するちょっと不思議な話

今回書いた(描いた)ペルセンケイムのお話は、最初に「カラスを描こう」と思った時にふと思い浮かんだお話なんですが、お話を作る際、特になにか調べたりは、しませんでした。

お話を作ってから、出てくるモチーフなどについて調べてみたのですが、そしたら、とても面白いことがわかりました。
私は全然記憶にないので、たぶん偶然の一致だと思いますが…。

解釈は人それぞれしていただけたらと思うので、私の話はここまでで♪

今回のお話の感想など、聞かせていただけたら嬉しいです。

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ペルセンケイムのお話

今回の個展「ペルセンケイム」でメインに描いた絵は、私が作ったお話の一場面です。
それはいつか絵本にしたいなと思っているのですが、今文章にできそうだったので、書いてみました。
絵本にするときは、そのときはそのときでまた文章は変わるかもしれないけれど、お話は、こんなお話です。

ということで。

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【雪だるま】


『僕は雪だるま。
毎年冬になると、子ども達が僕らを作ってくれる。
だけど最近、雪があんまり降らなくなった。
僕は子ども達に会えなくてとても寂しい。
雪だるまは、作られてもすぐに溶けて消えていく運命だ。
でも僕らはそれを悲しいと思ったことはない。
だって、子ども達と遊べるだけで、幸せなんだもの。
僕は生まれてきたことにいつも感謝するんだ。
僕を作ってくれてありがとう、君と出会えてよかったよ』

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【クジラのハンカチ】


『…クジラは大きな水のない水槽に、ふわふわと浮いていました。
私が近づいていくと、とてもいい香りがしました。

クジラは優しい目でじっと私を見ていました。
私は何も言わなくても、クジラには私のことがよくわかっているような気がしました。
そして私も、クジラのことをよく知っている気がしました。

立ち去ろうとする私に、クジラは一枚のハンカチをくれました。
そのハンカチは白地に、薄いオレンジの花模様が入っていました。
そしてそれは、金木犀の香りがしました…』

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【きのこうさぎ】


『…また別のある日、僕は山へ行くと、いつの間にかまたあのどんぐりの木の下へ来ていました。
するとまるで僕を待っていたかのように、うさぎがひょこっと顔を出しました。

僕はまたうさぎにこんにちはと言い、うさぎもまた僕にこんにちはと云いました。

今日はもうどんぐりは1つも落ちていませんでした。
きっとうさぎが全部拾ったのだと僕は思いました。
うさぎが 今日はもうどんぐりはないんです と云って、少しすまなそうにするので、
僕は どんぐりはこないだもらったのでもういいんです、と言いました。

するとうさぎは、代わりに今日はこれをあげます と云って、大きなきのこをくれました。

これは食べるきのこではありません、でもきっと大切にしてください、そしたら来年の秋もきのこがここへ案内してくれます、とうさぎは云いました。
僕は きっと大切にします、と約束して、うさぎと別れました』

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【どんぐりうさぎ】


『…山を歩いていますと どんぐりがたくさん落ちていたので
僕は1つ拾ってポッケへしまいました。

するとどこからかうさぎが一匹 現れて
こちらをじっと見ています。

僕は こんにちは とうさぎに挨拶しました。
うさぎも こんにちは と返してくれました。
そして申し訳なさそうに、 それは僕のどんぐりなんです、と云いました。

僕はさきほどポッケへ入れたどんぐりを手のひらに出して、それはすまない、と言ってうさぎに返しました。

そしてまた僕は、他の落ちているどんぐりを拾いました。
しかし今度もうさぎは、それは…と云いましたので、少し僕が困った顔をしますと、
うさぎは上を見上げて、このどんぐりの木は、僕のどんぐりの木なんです、と云いました。

僕は今ではどうしてもどんぐりが1つほしくなっていたので、うさぎに、これを1つ僕にくれませんか とお願いしてみました。
するとうさぎは嬉しそうに頷いて、どうぞ、と云いました。
僕はうさぎにお礼を言って、山をおりました。
…(つづく)』

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